発足!事業成長のスピードを支えるプラットフォームチーム 〜プラットフォーム開発チームの紹介~
プラットフォーム開発G・プラットフォーム開発チームの松村です。趣味はゲームとカメラ旅行です。最近買うか長年悩んでいたゲーミングPCを買いました。
さて、「プラットフォーム開発チームの」という自己紹介をしたわけですが、一体何をするチームなのかをnoteで紹介していきたいと思います。プラットフォーム開発チームは僕が入社した2024年の4月から新しく活動を開始しました。僕の入社エントリでも軽く紹介しましたが、プロダクトが急成長しているニーリーならではのミッションを持ったチームだなと思っているので、そのあたりも含めて改めてご紹介できるといいなと思っています。
チーム発足の背景
プラットフォーム開発チームは、社内で課題になりはじめていた二つの組織需要を解決すべく発足しました。
一つ目はアプリケーション領域に関する機能開発以外の案件を進める組織への需要です。
Park Directの成長と共にパフォーマンスチューニングや脆弱性診断など非機能面での開発アジェンダが登場するようになりました。これらのアジェンダは昨年までSREチームが中心となって進めていましたが、これらのタスクに圧迫されSREチームが本来のミッションに集中しづらい要因になっていました。
一方、グロースチーム側でこれらのアジェンダを持とうにも、リソースを確保しにくい状態でした。事業の拡大のためにも「機能開発のスピードをいかに止めないか」は重要であり、特にエンタープライズ企業の獲得を推進していくというフェーズということもあって、エンタープライズ対応のための開発案件も多くありました。
こうした中でプロダクトの機能面以外の開発を遂行するチームが求められつつありました。
二つ目はいわゆるプラットフォーム機能を開発・保守していく組織に対する需要です。
Park Direct が成長するとともに、ニーリーのもう一つのサービスである「Park Direct for Business」も拡大しはじめており、会社のフェーズとしてもマルチプロダクト化を見据え始めるタイミングに来ています。そんな中でプロダクト横断での認証が将来的な話として議論に上がっていました。
これらの背景からプラットフォーム機能の開発を行う組織もまた求められつつある状況でした。
2023年の夏から秋にかけて、これらの需要をどう満たしていくかが議論になりました。需要が二つある一方で、それぞれに対してチームを作ってしまうのは今の段階だとややオーバーです。そこで、これらの需要を両方満たすためのチームとして「プラットフォーム開発チーム」が生まれることになりました。
チームのミッション
上記の背景から生まれたプラットフォーム開発チームは二つのミッションを持っています。
一つは「プラットフォーム開発による事業促進と開発生産性の向上」です。これはプロダクトやチーム横断で必要になる機能・ツールの開発を担うというミッションです。認証や検索といったプロダクト横断機能の開発を通した「事業促進」と、グロースチームの開発を補助するツール・仕組みの提供を通した「開発生産性の向上」を推し進めていきます。
もう一つは「プロダクト起因の事業リスクのコントロール」です。こちらはパフォーマンス・セキュリティなどプロダクトの非機能面に潜むリスクケアのサポートをしていく、というミッションです。非機能面での開発アジェンダを主導していくのが役割ですが、一方これらのアジェンダを専門チームだけで担当してしまうとグロースチームが知見を得て成長する機会を奪ってしまうことになります。サポートチームとして知見を蓄積しつつ、グロースチームに対してフィードバックやイネーブリングを行うところまで役割として期待されています。
二つのミッションをそれぞれ説明させてもらいましたが、ざっくり言えばグロースチームを始めとする開発組織が全力疾走するために必要なことはなんでもやるというチームです。プロダクトの成長スピードを止めないために開発の様々な部分をカバーしていくという、今のニーリーに必要な役割の一つを担うチームだと思っています。
チーム発足からこれまでの歩み
ここからは発足からこれまでのチームの活動を一部紹介しながら、具体的にはどんなことをしているチームなのかを説明していきたいと思います。
脆弱性の検出と修正対応
チームが発足してから最初に行った活動です。
2024年の1月頃から春にかけ、年次の脆弱性診断や学生向けバグバウンティイベントのP3NFESTなどを通じて脆弱性のチェックを行いました。いくつかの脆弱性が報告された一方で、グロースチーム側の開発もエンタープライズ対応を中心にクライマックスを迎えており、そこまで多くのリソースを投入できる状況ではありませんでした。
そこで、プラットフォーム開発チームでこれらの脆弱性の対応をサポートしました。リスクの重大度や脆弱性の原因などを精査しながら対応を検討し、修正が必要そうな脆弱性はグロースチームと相談しながら対応を進めました。
リリーストグルの管理改善
リリーストグルとは、開発途中の機能を非公開の状態で少しずつデプロイし、実装完了後それらを一気に公開することを可能にする仕組みです。実装を少量ずつデプロイしていくことで、大規模なコンフリクトやビッグバンリリースを回避することができるため、複数の開発が並行して動いているニーリーでも重宝されています。
ニーリーでは機能の公開・非公開を制御するトグルを各環境のDBで管理していますが、リリーストグルの現在の状態や更新を把握するのが難しいという悩みを抱えていました。また2024年の2月頃から導入を開始して以降、うまく削除が回っていないという課題もありました。
これらの課題を解決するため、リリーストグル情報の把握を助けるダッシュボードや通知を用意したり、削除運用のためのアラートやルール作りなどを行いました。削除されずに溜まってしまっているリリーストグルについても、グロースチーム側と連携しながら現在少しずつ削除を進めています。これらの話はまた別の記事でもお話しできればいいなと思っています。
プラットフォーム開発チームは、ツールの提供と開発の伴走という二つのモードで他のチームをサポートするチームです。これら二つを使い分けつつ活動しているという点で、このチームらしさがよく出ている案件だと思います。
チームで働く面白さ
2024年4月からこのチームで働きはじめて、気がつけばもう半年になろうとしています。
このチームで働く面白さは、なんといってもその幅広いミッションなんじゃないかなと思います。ミッションの紹介でも話しましたが、プロダクトの成長とそのために必要な開発をスピーディーに進めるために必要なことはなんでもやるというのがこのチームです。会社やプロダクトが目まぐるしく変わっていくなかで、新たな課題や要望はたくさん出てきます。その中からやるべきことを判断して自らの手でゴリゴリ改善を進めるという点に、すごく自由さを感じています。
ニーリーの開発組織カルチャーのキーワードの中には「issueドリブンな開発」「ロールを自ら進化させていく集団」という言葉があり、会社のカルチャーとしても課題からスタートする開発や、担当領域にとらわれずに周辺領域へ染み出していく姿勢を大切にしています。このチームはそんなカルチャーど真ん中なチームだと思っていますし、これからもそうありたいです。ニーリーの開発組織カルチャーについては以下の記事でも紹介されているので、よかったらそちらの方も読んでみてください。
▼「ニーリーの開発組織で働く魅力とは」
また、プラットフォーム機能やそれらを開発・運用していく、プラットフォームチームのはじまりに立ち会えるという点もいま面白い部分なんじゃないでしょうか。この規模の会社でプラットフォーム開発が経験できる会社も多くはないですし、このフェーズだからこそ大きな会社にはないスピード感で動けるのも魅力です。チームとしてもプロダクトとしても、色々なものがどんどん出来上がっていくのを眺めながら、楽しく仕事をしていけるかなと思っています。
これからやりたいこと
既に見えているものだけでもやりたいことはたくさんあります!
脆弱性の修正対応を体験してみて稼働しているコードの脆弱性対応の大変さを痛感したので、SAST(Static Application Security Testing)の導入など、セキュリティのシフトレフトを実現する仕組み作りは進めていきたいですね。また、メール配信など基盤化して改善したい機能の需要もいくつか挙がってきているので、それらも順次開発していきたいです。
一方、活動二年目となる2025年以降は作ったものがどう使われているか・役立っているかについて見直すことも必要になってくると思います。作ったものに対するFBを集めるための仕組みや、開発組織内の要望を継続して集めるための仕組みも、整備・強化していきたいと考えています。
おわりに
ここまでチームを紹介してきましたが、なんとこのチームはいま僕一人しかいないという状況です…!プラットフォーム機能に興味がある方、エンジニアを助けるエンジニアリングに興味がある方、ぜひ僕と一緒にチームとプロダクトを作るお手伝いをしていただけないでしょうか?皆さんと一緒に働けるのを楽しみにしています!
株式会社ニーリー プロダクト統括本部 プラットフォーム開発部 プラットフォーム開発グループ
松村 有倫 Arimichi Matsumura
2020年にECサイト運営企業に新卒入社。会員・決済などのプラットフォーム機能を提供するGatewayサーバーの保守・運用に3年間従事。2022年からはチームリーダーとしてチーム運営も担当した。2024年4月に株式会社ニーリーに入社。大きな公園と写真旅行と喫茶店で読む小説が好き。
ニーリーではプラットフォームエンジニアを募集しております。(※2024年10月現在)詳しくはこちらをご覧ください。
■開発メンバーとのカジュアル面談はこちら
・三宅 克英(CTO)
圧倒的に事業に染み出す開発組織に興味がある方お話しましょう!
・菊地 弘晃
【シリーズB累計102億調達】モビリティSaaSのエンジニアを募集してます!