プラットフォーム開発の黎明期へ挑戦するべく入社してみて思うこと〜メンバー同士の距離、事業サイドとの距離の近さから感じる会社の一体感〜
はじめまして。株式会社ニーリーでエンジニアをしている松村有倫(まつむら ありみち)と申します。2024年4月に入社し、新しくできたプラットフォーム開発チームの一人目のメンバーとして働いています。
この記事では自分がニーリーに入社した経緯を振り返りつつ、入社して数ヶ月で感じていることやこれからについて考えていることをお話ししていきます。この記事を通じてニーリーで働く魅力が少しでも伝えられたら幸いです。
自分の経歴
大学院の修士課程を修了し、2020年4月からECサイト運営企業のバックエンドエンジニアとしてキャリアをスタートしました。専門は情報系で、授業やサークル活動を通じてコード自体はそれなりに書いてきました。学園祭の展示に向けてゲームの制作をしたり、競技プログラミングにハマってコンテストに参加したりしていました(当時は青コーダーくらいの実力でした)。しかしWeb系の経験自体はあまりなく、Web開発に触れたのは大学の授業の開発演習と3週間ほどのインターンくらいでした。入社した当初は同期入社した他のエンジニアの実力に恐れ慄いていたのをよく覚えています(笑)。そんな中で4ヶ月ほどの新卒研修を通してWeb開発の基礎を身につけ、8月ごろに社内のプラットフォーム機能を扱う部署に参画しました。
就職活動をしていた頃から社内プラットフォームに関する業務に強く興味を持っていたので配属先としては念願叶ったものでした。プラットフォームエンジニアリングという言葉を知ったのはもっと後になってからでしたが、他の多くのヒト・システムから利用されるプラットフォームという領域に当時から魅力を感じていました。インターフェースをどう設計するか、利用者の開発体験を良くするためにはどうすればいいかなど、よりよいサービスの抽象化や提供形態を考えぬくのはとても面白い仕事だと思います。
チームに参画してからはプラットフォーム機能を提供するAPIのGatewayサーバーの保守・運用を中心に業務を行いました。Gatewayで提供する機能の開発や性能担保が主な業務でしたが、それ以外にもGatewayで用いるAPIクライアントの申請管理システムの構築や認可サーバーのクラウド移行といったプロジェクトにも関わりました。Gatewayは社内のプラットフォーム機能のほとんど全てで利用されている影響力のあるサービスです。高トラフィックで故障時のインパクトも大きいプロダクトでしたが、運用を通じてバックエンドアプリケーションの運用に関する様々なノウハウを学べました。また、Gatewayは事業部の各サービスとプラットフォーム機能とを結ぶ境界面に位置するサービスでもあります。機能を利用する人・提供する人それぞれと関わりながら社内サービスの提供についても多くを学べたチームだったと思います。
チームに配属されてしばらく経った後、チームリーダーも任せてもらえることになりました。そうはいっても、これまではリーダーがいなかったチームであり、自分もチームリーダーをやるのは初めてという状態だったので最初は右も左も分かりませんでした。それでもチーム内外の様々なメンバーに支えられつつ、リーダーとして成長しながら少しづつチームを作っていくことができました。ミッション・ビジョンの策定やチーム運用の仕組みづくり、ロードマップの意思決定などリーダー業務を通して様々で貴重な経験を得られたと思います。
入社の経緯
そんな経歴を経てニーリーに転職したのですが、実は最初から転職を強く考えていた訳ではありませんでした。昨年2023年の秋が終わる頃、ニーリーでプラットフォームチームの立ち上げが進んでいるという話を聞いたのをきっかけに次第に興味を惹かれていきました。
ニーリーは、これからマルチプロダクト化が進んでいくというそのスタートに立っています。ニーリーでは月極駐車場を提供する不動産管理会社とその借主を結ぶPark Directというサービスと、法人車両の駐車場管理を支援するPark Direct for Businessというサービスの2つを提供しています。
これら2つのサービスが成長して連携を強めていく上で、両者に共通して必要となる機能を切り出したくなる場面も生まれてきます。そうした機能をプラットフォーム機能として管理していくためのチームが今必要とされ始めてきています。
前職の業務では成熟したプロダクトの保守・運用が中心でした。もちろん、大規模に利用されているアプリケーションを維持しながらエンハンスしていくのはとてもやりがいのある業務でした。一方で、必要な機能がある程度揃っている成熟期では新しいものを一から作っていくような開発はあまり経験できませんでした。そんな中でプラットフォームチーム立ち上げの話を聞き、機能どころかチームまで新しく作るという経験したことのないフェイズにチャレンジしてみたい、自分の力で貢献してみたいという気持ちが芽生えました。こんなチャンスはそうそう転がっている訳ではないし今を逃せばまたとないだろうと思い立ち、2024年の年明けに選考に応募しました。
入社して感じたこと
ニーリーのカルチャーについては入社前から色々と聞いていましたが、実際に入社してみるとそれらを肌で感じることができました。
まず感じたのは社内のメンバー同士の距離がとても近いという点です。1人チームということもあって他のチームにサポートしてもらう機会が多々ありますが、非常に丁寧に対応してもらえていて毎度心強いです。オンボーディングで質問を投げた際にもチームを問わずサポートしてもらったりなど、チーム間の垣根は本当に低いと思います。
開発組織の間だけでなく、事業側の組織とも密に連携が取られています。事業側のフィードバックと開発側のアイデアが活発に交換されながら日々開発が進んでおり、エンジニアがビジネスサイドに染み出していくというニーリーのカルチャーを実感しています。月に一度行われる全社会に初めて参加した時のことも強く印象に残っています。開発側・事業側問わず一緒になってSlackのチャンネルで盛り上がり、各チームの成果に喜んだり感謝したりしているのを見て会社の一体感をすごく感じました。
もう一つ感じたのは、開発スピードに対するモチベーションがすごく高いという点です。ニーリーのバリューの一つに「今、”いいもの”をつくる」というものがあります。サービスが日々グロースしていくなかで機能に対する様々な需要が生まれてきますが、それらに対して素早く答えていくことを大切にしています。
その一方、開発や運用に関する課題解決も並行して各所で行われています。入社してからたくさんの課題を目にしましたが、それらに対してバランスを考えながら適切な投資で立ち向かっているのも文化の一つだと思います。これは機能開発のスコープ決めにも同じことが言えます。サービスの拡充と既存の課題の解決のどちらについても過剰に取り組むのではなく、開発を推し進める気持ちを持ちつつも現状と将来を見据えて最も効果的なアクションをしていく姿勢は「熱量と冷静さの共存」というキーワードが表す通りだと思います。
※開発組織の魅力を表すキーワードはこちらの記事を読んでみて下さい!
現在の担当業務:プラットフォーム開発チームについて
さて、そんなニーリーに入社して自分が参画したのが「プラットフォーム開発チーム」という新しいチームです。プラットフォーム開発チームとはなんぞやという部分も紹介しながら現在の担当業務について紹介していきたいと思います。
プラットフォーム開発チームは2つのミッションを抱えるチームです。
一つ目は「プラットフォーム開発による事業促進と開発生産性の向上」です。マルチプロダクト化に伴ってプロダクト横断で必要になる機能や、各プロダクトの開発や運用に横断して必要になるような機能をプラットフォーム機能として開発・提供していく役割を担います。
現在は社内開発におけるリリーストグルの管理改善に向けて動いています。リリーストグルとは、開発中の機能を設定によって非公開にしながら少しずつ実装を進め、完成後に設定変更することで一気に機能を公開できるようにするための仕組みです。ニーリーでの素早いプロダクト開発を支える仕組みである一方、各チーム間での連携やリリーストグルの整理などに運用上の課題を抱えており、これらを解決するべく活動しています。
もう一つのミッションは「プロダクト起因の事業リスクのコントロール」です。サービスの開発チームと並走しながらパフォーマンスやセキュリティなどといったプロダクトの非機能面に潜むリスクケアをサポートしていく役割を担います。
直近ではプロダクトセキュリティの強化やDevSecOpsの推進に取り組んでいます。検出された脆弱性に対応しつつ、SASTやCSPMといったセキュリティスキャンの導入検討や脆弱性診断依頼のブラッシュアップなどを行っています。また、学生向けバグバウンティイベントである P3NFEST にプログラム提供したり、脆弱性の発見報告窓口である VDP の導入を検討したりなど、外部の攻撃者の視点も取り入れたセキュリティという面でも強化を進めています。P3NFESTへのプログラム提供についての詳しい話は以下の記事もご覧ください。
複数のミッションを抱えるチームですが、一言でまとめるとサービス開発チームが全力疾走できるよう足場作り・バックアップを様々にやっていくというチームです。チームで保守していくサービスという一つの軸があった前職とはまた違った感覚がありますが、そんなカオスも楽しみながら仕事をしています。
ニーリーで開発をする魅力
ニーリーに入社して数ヶ月が経ちましたが、仕事をする上で先に紹介させていただいたカルチャーはやはり魅力だと感じています。会社一体となって前に進もうという雰囲気がとにかく強く、そんな雰囲気に自分のモチベーションが鼓舞されることも多いです。
もう一つの魅力は何といってもやれることが沢山あることだと思います。事業や会社が急成長するなか、日々たくさんの需要や課題が生まれています。素早いスピードでフェイズが変わっていくにつれて新たに取り組みたい内容もどんどん増えていきます。これから増えていくであろうプラットフォーム機能のことも含めて、自分の力で貢献できる余地の広さにとてもワクワクしています。
これからについて
これからの展望ですが、横断組織として各チームとの距離の近いチームになっていくのが目標です。みんなが開発で感じている課題やアプリケーションが潜在的に抱える課題を解決していく責務を持つチームなので、普段の開発や現状のアプリケーションへの解像度を高め続けて適切に手を差し伸べられるチームになっていきたいです。
エンジニア個人としては担当する技術領域の広がりに合わせて自分自身ができることも広げていくのが目標です。困りごとに対して有効な提案ができるように個人としてもステップアップしていきたいと思っています。
とはいえ、チームのメンバーはまだ自分しかおらず出来ることにも限りがある状態です。この記事を読んでプラットフォーム開発チームに興味を持った方、一緒にチームを立ち上げていきませんか?みなさんと一緒に働ける日を楽しみにしています!
株式会社ニーリー プロダクト統括本部 プラットフォーム開発部 プラットフォーム開発グループ
松村 有倫 Arimichi Matsumura
2020年にECサイト運営企業に新卒入社。会員・決済などのプラットフォーム機能を提供するGatewayサーバーの保守・運用に3年間従事。2022年からはチームリーダーとしてチーム運営も担当した。2024年4月に株式会社ニーリーに入社。大きな公園と写真旅行と喫茶店で読む小説が好き。
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