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スタートアップCHROの履歴書#1 〜今までのキャリアとニーリー入社まで〜

こんにちは。ニーリーCHRO髙橋です。

私は2019年10月に当時19番目の社員として入社しました。そこから3年で色々な困難にぶつかりながらも、従業員数は約200名規模まで拡大し、直近シリーズBでの大型の資金調達の実施や、急成長中のSaaSとして取り上げていただくなど、注目いただく機会も増えてきました。

このnoteを書き始めようと思ったのは、「CHRO」というタイトルを目にする機会が増えた一方で、スタートアップCHROは具体的にどんなことを期待される役割なのか、実際どんなことをやっているのか、というイメージがつきづらいと感じたことがきっかけでした。

また、人事領域は相対的に暗黙知的な領域だと感じるのですが、同時に「このタイミングでこれやっていなかったらやばかった」という不可逆性が高い領域だと思っています。その点で、組織問題が原因で描いていた成長が実現できなくなってしまう、というスタートアップ企業を一社でも減らせるといいなと思っています。

正直私自身もニーリーという急成長中企業のCHROとしては全然足りていないと痛感するシーンが多く勉強中なのですが、日々色々なことを実践しながら学んでいっている過程自体はスタートアップ企業の経営者や人事担当者の方に参考にしていただける部分も多いかと思い筆を執らせていただいています。

※あくまでニーリーで取り組んだことであり、他社様でも一概にあてはまるものではないという前提でお読みいただければと思います。

このnoteの想定読者

  • 今後のキャリアとしてCHROを目指している方や現CHROの方

  • CHROの採用を検討している経営者の方

  • ニーリーという会社の組織や人事について興味のある方

まずは私自身の過去のキャリアや入社の経緯についてお話しさせていただければと思います。

VRの研究からリクルートに入社するまで


ちょっと遡って話をすると、大学では電気電子工学科という学科で半導体や電子回路の勉強をしていました。そこから1年間の留学(ワーキングホリデー)を挟み、大学院では光エレクトロニクスを専攻し、いまでいうVRやARの研究をしていました。そこから2015年に新卒でリクルート住まいカンパニー(現在は統合し株式会社リクルート)に入社することになります。

私が在籍していた大学院は、大半の学生が大学や教授推薦で就職活動をするかたちだったのですが、当時留学していたときに仲良くなったカナディアンの友人の、「自分の人生の意思決定は自分でする」という価値観や行動を目の当たりにし、一度立ち止まって自分の人生の意思決定をしようということで、いわゆる新卒の「就職活動」をしました。

周囲で就職活動をしている友人もいなかったので、まずはわけもわからず外資就活ドットコムという就活サイトをみて、わけもわからず外資系コンサルティングファームの選考にエントリーしてみて「就職活動ってこういうものなのか・・・」というのを体感するところから始めました。中でもコンサルティングファームの選考で出てくるフェルミ推定というケースワークがとても好きで、毎日毎日いろんなケース問題を自分で考えては問いてを繰り返していたらクリスマスの日に一社から内定をもらいました。

内定をもらって嬉しかった反面、「あれ?こんな感じで最初に働く会社決めちゃうのでよかったんだっけ?」という悶々とした思いをもっていたときに、友人から飲みの誘いをもらったのがリクルートと出会うきっかけでした。
彼とは、たまたまカナダ留学の帰りに旅行で立ち寄ったウユニ塩湖で出会ったのですが、日本の教育に対して熱い想いをもってスタディサプリの拡大を推進している社員でした。彼と話しているときに「コンサルもええとおもうけど、たぶんリクルート向いてると思うから検討してみたら?」と言われ、そこから色んな書籍を読んでみたり(特に「暗い奴は暗く生きろ」という本は印象に残っています)しつつ、とにかく自分のことを言語化しようと自己分析をしました。

大体ノート3冊分くらいの自己分析をしたのですが、自分のことを書き出しては整理してを繰り返すうちに、2つのことが自分の芯だなという結論に辿り着きました。

【自分の就職活動における芯】

①:課題/問題解決が好きなこと
②:自分が「カッコいい」と思う状態へのコミットメントが高いこと

これら二つの芯とリクルートを照らし合わせたときに、「この会社で働く以外に選択肢はないな」と思い、リクルートの選考開始する前にコンサルティングファームの内定を辞退し背水の陣で選考に参加しました。結果的に運良く内定をもらうことができ、新卒でリクルート住まいカンパニーに入社しました。

30代をどう過ごすか?転職の意思決定について


リクルートではたくさんの機会をいただき、いろいろなことを経験させていただきました。

〜6年で経験させていただいたこと〜
【営業】SUUMOの広告媒体営業
【人事】新卒採用(選考設計、人材要件設計、見極め手法の設計、インターン企画、母集団形成、リクルーター、入社後研修など)
【PM】社内のHRTECH推進や組織開発
【事業企画】ホットペッパービューティの事業企画

自分はとても運がいいタイプだと自覚しているのですが、どの職場でも上司や一緒に働くメンバーに恵まれていました。いまでも新卒でリクルートに入社する意思決定をして本当に良かったと思います。

ニーリーに入社する意思決定をしたのは本当にご縁とタイミングでしかなく、当時転職活動自体も全くしていませんでした。代表の養太さん(社内での呼び方をそのままつかっています)がたまたまリクルートと関わりがあり、たまたま人事責任者を採用したいと思ったタイミングで声をかけていただいたのがきっかけでした。

自分の仕事に向き合うスタンスとして「与えられた環境で150%の成果を出す」というのがあり、いわゆる川下り型のキャリアに身を委ねていました。まだまだリクルートの中でやれることはあるし、自分で旗を立てて機会を生み出すべきだという感覚はありました。ただ、「真剣に検討してみてほしい」という話をしていただいている中、きちんと考えないことは失礼だなと思い、当時30歳を過ぎたばかりだった自分は今後どんな仕事をしていきたいのか?に向き合ってみました。考える観点としては大きく以下の3つです。

①:キャリアのVSOPという考え方に照らした時に、30代は自分自身が武器とする専門性はなんなのか?(Must)
②:自分が他の人よりも価値貢献できる領域はどこか?(Can)
③:エゴの部分で大事にしたいことはなにか?(Will)

〜①の観点〜

いろんな職種を経験してきたなかですが、まずは自分自身に何かしらのラベルをつけて仕事をしていこうと思いました。課題解決が好きな自分にとって「経営メンバーとして会社経営をすること」は一つの目標になっています。としたときに、「自分はこれが得意な人なんだよ」「この分野であれば経営に貢献できるよ」ということを明確にする必要があると考えました。

〜②の観点〜

事業企画系の業務を2年ほど担当してみて、自分は事業戦略を描くことやお金儲けの仕組みを考えていくことは相対的に得意ではないと認識しました。これはリクルート時代に、自分よりも圧倒的に優秀な事業企画パーソンと出会えたことで、清々しく他の領域で勝負しよう、と思えました。一方、自分はいつも組織やそこにいる人に対して目を向けていること、また人に対して期待をすることにおいて他の人よりも長けていることに気づきました。また、これは後から気づいたことなんですが、自分は物事を構造的に捉えてわかりやすく言語化することが得意で、人事として活かせる強みになっています。

〜③の観点〜

自分は、仕事において目の前にある課題をどう解決していくか?について誰かとディスカッションしている瞬間がとても好きだということに気づきました。同じような熱量で仕事に向き合う人たちに囲まれながら、仕事ができる環境に居続けたいとおもいました。

これら3つの観点を掛け合わせたときに、

人事という職種を通じて仕事に対しての熱量が高い組織を創っていくことで経営に貢献していこう(それを通じて自分が楽しい組織にしよう)

ということに自分は30代をBETしようと決めました。

ニーリーに決めた理由


当時の選択肢はリクルートに残留するか?ニーリーに転職するか?の2択でしたが、特に悩むこともなくニーリーに入社することを決めました。かなり感覚的なところで言語がしづらい部分でもあるのですが、リクルートで働いていることが「居心地が良くなってきたかもしれない」ということが一番の要因でした。

ニーリーの決め手は大きく、1:ビジネスの魅力 2:自分に期待される役割 3:カルチャーとのフィット感 の3点でした。

1:ビジネス(マーケット&プロダクト)の魅力

事業展開をしているマーケット環境がよく、プロダクトもお客様に自信をもって使っていただいた方がいい、と言い切れるくらい提供価値が明確だと感じていました。また、私が最も大事にしていた観点でもあるのですが、事業が構造的に儲かりそう(かつ自社が儲かった先に顧客が喜んでくれる)だと感じていました。壮大なミッションやビジョンがあることよりも先に、事業が儲かることで継続的な社会貢献につながること、またそれによって従業員の皆さんにより高い期待と報酬をお渡しできる=還元できる可能性があることは非常に魅力的でした。

2:自分に期待される役割

経営に近い役割として、人事全体を管掌するロールをお渡しいただけた(入社時はCHRO”候補”としてオファーいただきました)ことで、自分が今後やりたかった方向性や貢献できることとマッチしていたと感じていました。

3:カルチャーとのフィット感

ニーリーの代表である養太さんを筆頭に、息をするように事業のことを考えてフラットにディスカッションしあえるカルチャーであることが、自分的にはとても刺激的な環境だと感じていました。

入社の意思決定をしたときの決断ポイントにおいてGAPはなく、むしろポジティブな意味でのGAPも多くあると感じています。転職して3年ですが、元々本当に転職して後悔したことはないくらい、日々チャレンジングな仕事に挑戦しています。

今後もnoteにて今までの取り組みについて、共有していきたいと思いますので、少しでも参考になれば嬉しいです。

X(@toshiki_takaでも日々の取り組みや気づきについて発信していきますので、ぜひフォローしてください!


株式会社ニーリー CHRO 髙橋 俊樹 Toshiki Takahashi

2015年株式会社リクルート住まいカンパニー(現株式会社リクルート)に入社。自社採用担当として新卒採用を担当したのち、採用統合における採用要件定義の策定や選考設計などを含めた全体統括を務める。2018年より親会社(株式会社リクルート)の人事戦略部に出向。PMとして全社のデータドリブン人事を推進し、全社表彰(FORUM)を受賞。2019年、美容事業の事業企画に異動し、中期事業計画の策定を担当。2021年GMに就任し、中長期戦略の立案・実行を牽引。2021年10月より、ニーリーに参画。CHROとして採用/労務/広報/総務/戦略人事の部門を管掌。



ニーリーでは、事業拡大に伴う組織強化のため、多様な職種で⼈材を募集しております。詳しくは、採用サイトをご覧ください。
採用サイト:https://jobs.nealle.com/

また、少しでもご興味を持っていただいけたら、オープンポジションのカジュアル面談も実施中です!
https://jobs.nealle.com/casual-talk/