Park Direct(パークダイレクト)開発の軌跡とニーリーでの開発の面白さ
1,Park Direct開発にジョイン~現在に至るまで
株式会社ニーリーの取締役CTOの三宅です。
僕のこれまでのキャリアとニーリーに入社した経緯などは別の記事でも話していますが、今回は、「Park Direct」の軌跡について、僕の担当してきた開発面から振り返ってみたいと思います。
元々入社してからはインキュベーション事業をメインにやっていて、Park Directに参加したのはサービスローンチした1年後の2020年10月頃からです。
それまでは代表の養太を中心に開発していて、それをインキュベーション事業の立場から手伝っていたのですが、サービスが大きくなりそうだという可能性が出てきて、Park Directの方にフルコミットで参加するようになりました。
当時の役割は、まずカスタマーサクセス(主に借主などからの問い合わせ対応部署)、クライアントサクセス(駐車場を掲載していただいている管理会社の対応部署)の立ち上げやビジネスオペレーションという契約の切り替え対応をやる組織の立ち上げなど、開発エンジニアというよりは事業や組織全体の企画・設計などを行っていました。
そのあと3回目の資金調達を期に、開発に力を入れていった、という流れですね。
フェーズ1:プロダクトの初期開発
Park Directのプロトタイプはインキュベーション事業側で多数の実績があったオフショア開発で開発しました。というのも、初期の開発はまだ売り上げもない状態なので、中々予算をかけられないのですが、バーティカルSaaSは初期からある程度しっかり作りこまないとサービスとして成り立たない部分が最初の壁でした。この点はオフショアを活用することで乗り越えることができました。”オンライン契約”という文字だけみると、契約がとりあえずできれば良いと思えるんですが、実際は集客や申込手続き、そして決済までもが必要なので、ファーストバージョンからこの辺りまで作っていましたね。
ただ、進めていくうちにオフショアだと時間かかることや言語・商習慣が壁になってきました。しかもバーティカルSaaSだとある程度深い業界知識が必要だったという背景もあり、ローンチしてからは内製に変えていこうと、内製での開発組織を立ち上げました。
フェーズ2:営業組織の拡大とそれを支える少数のエンジニア
取締役が3人ともIT業界出身ということもあり、会社として開発組織がとても大事だと認識していますし、想いもあります。
ただ、事業のことを考えると、まず売上をあげていく必要がありました。そのために営業組織に力を入れなければなりませんでした。そういった背景もあり、開発組織の社員は僕ともう一人しかいませんでした。業務委託の方も含めて長い間5〜10人くらいで踏ん張り続けてきました。
フェーズ3:開発組織の拡大
2022年の頭に3回目の資金調達が決まり、ようやく開発組織を一気に拡大できる、となったのが「フェーズ3」です。8人のメンバーから、現在は副業の方を含めて27人と、約3倍に拡大しました。
Park Directは、リリースしてから3年となります。フェーズ3では、古くなったアーキテクチャの再構築や刷新する動きも始めています。会社としての体力もついてきたので、今後は開発組織にどんどんメンバーを増やして、チームを立ち上げ、組織を拡大して、開発のアウトプットを広げていきたいですね。
2,現在の担当業務
プロダクト開発とコーポレートエンジニアリングの大きく2つの責任者をしています。
①プロダクト開発について
プロダクト開発部は、Park Directを筆頭にニーリーのあらゆるプロダクトを開発して事業をグロースさせる組織です。
ニーリーの開発組織は「技術を使いこなして、事業創造と成長を実現する」ということをミッションとしています。こういう内容をやりたいということが下りてきて形にする、というだけではなく、何が必要で、どうやって作ればよいかという企画段階から開発組織が率先して考えていきます。それも機能面だけではなく、事業全体が発展していくにはどうしたらいいか、という視点で開発に当たっています。
すでに立ち上げているものもありますが、今後もPark Directを中心に複数事業の立ち上げをしていくので、第2、第3のプロダクトを開発していきます。
②コーポレートエンジニアリングについて
コーポレートエンジニアリンググループでは「会社が成長する過程で生じる課題をITの側面から支え、解決する」ということをミッションとして掲げています。
一般的にはシスアドとか、情シスと呼ばれる部署がやるような会社ITインフラの整備と運用・保守やITデバイスの購入・管理などもやりますが、それに留まらず、会社の生産性をあげるために必要な仕組みの構築や開発をしています。例えば、新規メンバーが参画するための手続きや準備状況を可視化・管理できるようにしたり、自動化したりして、コミュニケーションやトイル(手作業)にかかっていたメンバーの時間を会社の事業成長のための時間に割り振ることができるようしています。
開発部はあくまでもプロダクト開発を主軸とし、コーポレートエンジニアリングは会社のIT部分の開発部として、棲み分けています。
3,ニーリーの開発組織のおもしろさ
開発した機能が事業にダイレクトに影響を与えること、もっといえばお客様がハッピーになる実感を、感じ取りやすい環境だと思います。
「◯◯をやりたいから、開発お願いします」という流れで受託開発した場合でも、作ったものがお客様やユーザーの役に立っている実感は得られると思います。ただ、ニーリーの開発組織は「そもそもどういうことをやるべきか」という、企画するところから始まります。
事業サイドから企画書や依頼書のようなかっちりしたものとして開発要望があがってくるのではなく、Slackで「こういうのあったらいいな」みたいな要望が一言二言上がるんですよね。
それをキャッチして、開発の中で内容を踏まえて事業戦略と統合し、どういうサービスや機能を作っていけばいいのか、どういう優先順位でやっていけばいいのか、という必要性や企画の段階から開発組織で考え始めるので、事業そのものへの貢献に手応えを感じられると思います。
技術で事業成長に貢献することにやりがいを感じる、依頼されたこと以上のことを徹底的にやり切る、という人たちがメンバーに集まっていますね。
組織風土の特徴は2つあり、1つ目は開発に限らずですが、会社のバリューズの1つに入れている通り「フラット」な組織であることです。ポジション、年齢、出自などに忖度も偏見もなく、やりたいことに対してフラットに議論できる環境です。
僕を含めて役員メンバーは議論好きで、いいことを生み出すための議論はウェルカム。そういうカルチャーがベースにあるので、働きやすい環境だと思います。
2つ目は、自分で選択して、チャレンジできるところです。
これもバリューにある「心に従え」にあるとおりで、必死に仕事を頑張るタイミングもあれば、家庭の事情などで今はじっくりやりたいタイミングなど、人によってペースがありますよね。そういうことを自分で選択できる、ということです。
そもそもニーリーが事業をたくさん生み出していきたいのは、「世の中の人たちが解決策を選べる世界を作りたい」からです。事業を通じてそういった世の中を創っていくだけではなく、ニーリーで働く従業員が「自分で選択する」という考え方をすごく大事にしています。
開発組織の今後の展望も話しておくと、世の中の課題を解決するための事業をどんどん生み出し、グロースさせていきたい、という考えがベースとしてあります。
Park Directでいうと、2019年のローンチから、非常に早いスピードで事業が急拡大しています。そのサービスをよりグロースさせるだけではなく、ユーザーメリットとなるモビリティ領域の第2、第3の事業、EVを普及させるためのインフラの事業。そういったプロダクト、いわゆる0→1の開発をもっとやっていきたい。グロースもさせつつ、新規事業プロダクトも生み出していきたいと思っていますね。
世の中の役に立つプロダクトを生み出している中心に開発組織がある。そういう組織を目指していきたいです。
そのためには、今まで代表の養太と僕が、ある意味2馬力でやっていたような世界から、権限を移譲して5馬力、10馬力にする。みんなが主役の機動力のある開発組織に拡大していきたいと思っていますし、自分でサービスを作っていきたい、世の中を良くするような事業開発をガンガンやりたいという人が非常に活躍できる環境だと思います。
株式会社ニーリー 執行役員 CTO
三宅 克英 Katsuhide Miyake
2007年に金融機関向けシステム開発会社シンプレクス・テクノロジー(現シンプレクス株式会社)に入社。入社1年目からプロジェクトマネージャーを任され、証券会社向けFXシステムやメガバンク向けリスク管理システムなど、小規模から大規模まで数多くのプロジェクトを責任者として担当。フロントからミドル、バックまで金融機関業務に精通。2016年にはシンプレクス新卒最速でプリンシパルに就任。2017年12月よりNealle Inc.へ参画。
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・三宅 克英(CTO)
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