入社エントリ ~IT業界で起業し、上場。取締役を10年務めた私が、ニーリーに入社したわけ~
※この記事は、インタビュー内容をもとに一人称形式で編集したものです。
1,入社エントリ
これまでのキャリア~新卒からIT企業の創業、取締役退任まで~
初めまして。2022年7月に入社して事業開発を担当している安田誠(やすだまこと)と申します。入社してまだ半年ではありますが、私がニーリーに入社した理由と入社して感じたことをお話してみようと思います。
学生時代からコンピューターに興味があり、パソコン通信をしていて、その後のインターネットの出現に大きな衝撃を受けました。本当に世界が変わるなと感じた瞬間でした。ちょうどその時に、孫正義さんの講演に感化され、1998年に新卒でソフトバンク株式会社へ入社。インターネットの領域で仕事がしたいと思っていました。
ソフトバンクには約6年間在籍してビジネスの基礎を学ばせてもらいました。マイクロソフト社との仕事が多かったです。Xbox(ゲーム機)の日本市場での立ち上げプロジェクトや.netマイグレーションプロジェクトなど新規事業を担当し、朝から晩まで社畜のように働いていました。(笑)
仕事は充実していましたが、ずっとやりたいと思っていたインターネットを活用したビジネスをメインでやっていきたいと考え、ベンチャー企業に転職。そこで事業企画をする中で、データマイニング・最適化といったデータ分析の世界に関心を持ちました。当時はまだビッグデータという言葉もない時代でしたが、インターネット経由で集積される多様なデータを分析して、マーケティングやビジネスの意思決定の領域に展開するという新しい取り組みにハマっていきます。
そして2004年、ブレインパッドという会社を創業メンバーとして立ち上げます。今のようにベンチャー企業のエコシステム(ベンチャーキャピタルなど)は整っていない時代でしたので、生きるための売上を獲得しながらの経営でした。データ分析とは全く関係のない、WEBサイト制作や業務システム開発など、できることは本当に何でもやりました。AWSなどのクラウドサービスもなかったので、サーバーもDELLで購入してマンションに平積みで置いたりしていました。(電力確保に苦労した思い出があります…)
当時の主な仕事内容は、金融・流通小売・人材などの業界にデータ分析による予測モデルを活用したコンサルティングとシステム開発が多かったです。当時、データ分析によるモデリング結果を実際の業務レベルで活用することは非常に稀で、私たちの提案は珍しがられたのだと思います。ダイレクトマーケティング、CRMの再燃が言われ始めた時期で、DSPやSSPなどのアドテクが流行ってきた時代で、マーケティングの領域にも幅広く適用されていきました。
また、コンサルティングという業務形態はどうしても人数以上に稼げず、労働集約的になるので、創業期から自分たちのプロダクトを作ろうと、並行して事業企画もやっていました。元々、受託開発からスタートして自社事業をスタートしたニーリーと似ていますね。
開発したプロダクトは、データ分析結果をアクションに繋げられるWEBサイト上でのレコメンデーション、パーソナライズ機能を提供するSaaSです。(リリース当初はサーバー設置型もありましたが…笑)このプロダクトはDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)の性質もあり、データ分析のサービスとの相性がよく、コンサルティングとの組み合わせで、MRRは順調に伸びていきました。
その後、プロダクトとコンサルティングの2つの事業をもって会社は成長し、2011年にマザーズに上場、2013年には東証一部に市場変更しました。(今はプライム市場です)私はマザーズ上場のタイミングから取締役を10年間務めさせて頂きました。
データ分析に関する仕事は大変やりがいがあり、充実していたのですが、創業から17年もやっていましたので「一度充電して何か新しいことがやりたい」と思い、ブレインパッドを退職しました。2021年9月の取締役退任後、アドバイザリーやコンサルティング、顧問の自分の会社を立ち上げて経営をしつつ、4月からはMBA(経営学修士)の社会人大学院生として、週3~4日、夜間と土曜に講義を受けています。
2,入社のきっかけとニーリーに感じた魅力
大学院に入って最も大きかった気付きは、今まで自分は狭い視野で仕事をしてきたな、という点です。私はIT業界だけの実務経験でしたので、金融・製造・流通小売・不動産など、様々な業界の熱意のある同期たちから、新しいビジネス視点やアイデアなど多くの刺激を受け、これまでにない視野が広がっている実感があります。
そんな学生生活の中で、アドバイザリーやコンサルティングで企業を外からお手伝いするよりも、自分は事業会社の中でやった方が面白いと感じるようになりました。
その時、ニーリーのCEOの佐藤さんや根目沢さん、ボードメンバーと話をして、率直に”いいな”と思ったのが最初のきっかけです。この頃はちょうどニーリーが大型の資金調達を機に、自分たちはモビリティSaaSの会社であると提唱し始めた時でした。ニーリーのメンバーからは、Park Directという月極駐車場のオンライン契約サービスから駐車場業界を変革し、より大きなモビリティサービスの領域へ自分たちは進化していくのだ、という熱い意気込みが伝わってきました。社会的な意義をもって仕事をする、産業構造を変える、そのお手伝いをしてみたいと素直に思いました。
他にも不動産業界に限らずいくつか業界特化型のSaaSベンチャー企業を検討していたのですが、中でもニーリーの人たちの人柄と純粋さに惹かれたのが大きかったです。あとは単純に当時話したボードメンバーが本当に色んな仕事を抱えてたので、大変そうだから手伝おうと思いました。(笑)
今やっていることはいくつかありますが、EV関連とモビリティSaaS企業に向けた新規事業を担当しています。EV関連では、2022年の9月から千葉県の駐車場にEV充電器を設置する実証実験をスタートしました。
今後は、これまでの駐車場のオンライン契約サービスから派生したEV充電インフラの整備等、社会課題の解決に向けても、積極的に展開していきたいと考えています。EV関連市場は皆さんの関心は高いが、どこから爆発的に浸透していくかは、まだ不透明という状態です。ただ、駐車場にEV充電器が欲しいというニーズは必ずあります。スマホを充電するように、駐車している間に充電しておく、そんな時代になるのではないかと考えています。
3,最後に。ニーリーだからこそ、面白い!
今までと畑の違う事業領域で、刺激を感じる人たちと、社会的に意義のある新しいビジネスをやりたい!と思って入りましたが、その通りのことが出来ています。
ニーリーは、いち早く駐車場というアセットに注目し、不動産業界の特性や事業の細かさにしっかりと向き合い、不動産管理会社さんとの強いネットワークを築き上げてきました。業界の既存プレイヤーの皆様と共に、自分たちの提供価値を実直に拡大してきたと思います。そして、事業開始から3年間でここまでのサービスを作ったスピード感は素晴らしいものがあります。まだサービスやシステムにおける課題は山積みですが、駐車場契約という古くから積み重なった複雑な業務を、人的サービスとシステムでサービスとしてまとめあげ、業界を変革してきた推進力は本当にすごいなと思います。
また、ニーリーの人たちはみんな自主性があって行動力がある。わからないことをわからないままにしない。周りもみんな親切な人が多く、優しく教えてくれます。特にSlackのレスポンスはめちゃくちゃ速くて(笑)とてもスピードと瞬発力がある会社だと感じています。
そしてニーリーの最大の魅力は 業界の変革に真正面からチャレンジしていること。足元の駐車場という事業領域にしっかりと根差し、業界の既存プレイヤーの皆様と共に、お客様への価値提供の領域を少しずつ広げていこうとしている。綺麗ごとだけではなく、業界の特有の文化に合わせたビジネスを真正面から展開していることが、ニーリーの魅力であり強さでもあると思います。
私も創業、事業構築、経営という立場を長らく経験してきましたが、本気で事業を立ち上げたい!真正面から業界を変革したい!と考える人たちとの仕事は本当に楽しい。特に若い人たちと業界についてあれこれ夢想・構想する時間は心が弾みます。こんな新しい価値創造についてストレートに語り合えるのもニーリーだからこそ、だと感じています。
株式会社ニーリー コーポレート本部 事業開発G
安田 誠 Makoto Yasuda
1974年生まれ。大学卒業後、ソフトバンク株式会社に入社。主に新規事業プロジェクトに従事する。ベンチャー企業を経て、株式会社ブレインパッドに創業メンバーとして参画。データ分析サービス、自社プロダクト(レコメンドエンジン、DMP等)事業企画、事業責任者などを歴任し、2011年に同社取締役に就任。(プロダクト事業管掌)2021年9月取締役を退任。2022年7月より株式会社ニーリーに所属。