インサイドセールスはデータ活用が要。新卒入社の会社に15年勤めた僕がニーリーに転職した、事業と人
初めまして。ニーリーでインサイドセールスのマネージャーをしている大坪将治(おおつぼまさはる)と申します。今回はこれまでの自分の経験とニーリーでの仕事、実現したいことなどをお話しさせていただきます。
就職して味わった挫折
元々就職活動の時には、漠然と「成長したい」という気持ちがありました。成長=売れる営業という感覚があって、当時人材業界が流行っていたこともあって、新卒でリクルートスタッフィングに営業として入社しました。
リクルートスタッフィングの属する派遣業界は人材業界のなかでも特に差別化が難しく、会社の看板もそうですがより個人の能力で成績が変わる要素が大きいので、営業職としてとても鍛えられたと感じています。人材派遣は、どの会社に依頼しても料金帯が基本的には一律なので、顧客も会社選定に対するこだわりを持っていないことが多いんです。そのなかでいかにして自分の提案を選んでもらうかという創意工夫を考えていました。
考えていた、というものの、実は最初の3年はあまり考えておらず成績も全く上がりませんでした。成績が上がらずくすぶっていた中で、東京から愛知県に異動になりました。初めての土地で知り合いもおらず、最初はこの際辞めてしまおうと思っていたんです。しかし、新しくマネージャーになった方に「3ヶ月だけでも、やってみてから辞めたらどうか」と言われ、もう少し頑張ってみることにしました。
あるマネージャーとの出会いで変わった仕事への向き合い方
このマネージャーに巡り会えたことが、私のキャリアを大きく変えました。私自身もそうでしたが、売れていない人は心が荒みがち。そんな私を愛情を持って受け入れてくれた人でした。ひとつ案件が決まればすごく喜んでくれましたし、些細なことでも親身に相談に乗ってくれたんです。そんな上司のおかげで、「この人のためにも頑張らなきゃ」と思うようになりました。
こうして仕事への向き合い方が変わったことで成績も上向き、表彰していただいたり、リーダーに登用されるようになりました。成果ができるようになったのは、特に行動量×質を大事にするようになり、量としては誰よりも訪問して誰よりも電話をかけることにこだわっていました。派遣の営業が成約するためには、タイミングとリレーションが重要なんです。派遣のニーズって欠員が出た時に急に発生するものなので、そのタイミングで接点を持っていたり思い出していただけるように、行動量を担保することを徹底していました。また、ただ行動するだけでなく一つひとつの行動に対して計画を立て、例えば1日50件電話をかけているけれどヘッドセットを使えば60件かけられるのでは?とか、訪問のアポイントが決まっていたら、その周辺の企業を全部リストアップして「近くにいるのでお電話ください」と連絡を入れたりなど、PDCAをすごく意識しながら営業活動を行っていました。
そうして10年営業を経験したのち、マネージャーを5年ほど経験しました。
マネージャーとしての失敗と学び
マネージャーとなってもっとも大きな失敗でもっとも大きな学びを得たのは、2年目のこと。当時の僕は、マネージャー1年目に現在役員の方にしごかれ(笑)たおかげで多くを学んだこともあって、自信に満ちていました。そして営業戦略を立てたりシステムを導入したりと自信満々にマネージャー業務に臨もうとしていたんですよね。つい今までメンバーが大事にしてきたことを無視して進めてしまって…。当然ですが、メンバーからの信頼は損なわれ、チームの業績も振るわない状況に陥ってしまいました。
この状況をなんとか打破するため、先輩や上司に相談しつつ、面談をしたり食事の場を作ったりして、自分に足りない部分や自分に対して思っていることを率直に伝えてもらう場を作りました。正直キツいことも言われましたが、すべて受け止めて、一人ひとりと向き合うしかないと思い、真摯に彼らの話に耳を傾けました。こうして少しずつ信頼を取り戻していったんです。苦い経験ではありましたが、この経験をしたことで、自分がやりたいことを一方的に押し付けるのではなく、きちんとメンバーと対話しながら物事を進められるようになったと感じています。
その後は合わせて3つの組織のマネジメントも担当。パートで働く人たちによる営業組織のマネジメントでは特に、価値観の多様なメンバーのマネジメントから多くのことを学びました。
たとえば、企業の新卒社員の多くは同じような環境や教育で育ってきているので、1言えば10理解するメンバーが少なくない。しかし本当のマネジメントとは、いかに違う価値観の人たちをいい方向に結び付けられるかというのが本当は試されると思っていて。パートのママさんたちは全員中途で家庭が第一でありつつも社会的な意義を感じながら仕事をしたいと感じている方が多く「派遣スタッフのキャリア支援を実現したい」や「自分の価値を発揮したい」などの想いが強い傾向にありました。
そのため、ご自身が仕事を通じてどうなりたいのかをしっかりヒアリングし、それを実現するために会社を利用してどうスキルアップしていくかということをベースに、目の前の仕事がどのように担当する派遣スタッフのキャリア実現に繋がるか、社会的意義があるのかを伝えることを意識していました。これのおかげでメンバー一人当たりの担当人数や決定数などは全国でも一番高い組織になりました。
入社の決め手となった「おめでとう」の言葉
15年働いた思い入れのある会社での仕事から転職を考えたきっかけは、子どもの誕生でした。僕は全国転勤がある前提で採用されていたので、いつまた転勤があるかわかりません。妻は実家が愛知なので家族のサポートも得られるし友人関係もあるので、地元を離れる選択肢は良くないと思っていました。そうなると、単身赴任となる可能性がありますが、僕は子どもの成長が見られなくなってしまう。それは嫌だと思い転職を考え始めました。
また、「自分を育ててくれた上司たちのように、懐が深く人の成長に寄与できて、かつ素晴らしい営業戦略を考えられるような人材になりたい」、そのためにオペレーションやビジネスが強固に出来上がっている今の会社ではなく、これから作っていくフェーズの組織で力をつけたいという想いも影響し、スタートアップを中心に転職活動を始めました。
転職活動を始めた当初は、正直どこの会社も同じように感じてしまい、決めきれませんでした。プロダクトはもちろんそれぞれ違いますが、「自分たちのプロダクトが素晴らしい」という話をしますし、違いが印象に残らなかったんです。次第に事業内容よりも「どんな人と一緒に働きたいか」が自分のなかで重要な軸となっていきました。
そんななかでニーリーの選考を受け、転職理由で子どもの誕生のことを話すたびに、面接担当の方が「おめでとうございます」と言ってくれたんです。その人の暖かさに心を打たれ、「ここで働きたい」と考えるようになりました。また、仕事への熱量やバーティカルSaaSがホリゾンタルと違って、業界の常識を作る企業になれるということも魅力に感じ、入社を決意しました。(バーティカルSaaSの魅力については、またどこかで語らせてください)
入社後も、いい意味でほとんどギャップはありませんでした。面接の時はいい人でも入ったらギスギスしているのかと思っていたら皆さん本当にいい人で(笑)。働いて1週間くらいのタイミングで、営業の渡邉さんが「愛知に行くので飲みに行きましょうよ」と声をかけてくれたり、8歳くらい下のメンバーが「状況どうですか?」と電話してくれたり、入社前に想像していた通り、すごく温かい会社だと感じました。
データを活用して取り組むインサイドセールス
今は、インサイドセールスグループのマネージャーとして、営業の後工程であるソリューションセールスに安定的に案件を供給していくことをメインミッションとして動いています。14名体制のチームですが、ニーリーの社員は私だけで、他はパートナー企業の方です。
まだ入社して4か月程ですが、やってみてわかったインサイドセールスの特徴は、データの世界であること。どれだけの顧客に電話をし、どれだけの人と話せたか。アポイントが取れたところ、取れなかったところはどんな傾向があるのかなどのデータが非常に重要になります。そのため、入社してからこれまで、データ取得がきちんとできるオペレーションの設計に取り組んできました。
オペレーション設計の例をひとつ挙げると、これまでは電話の内容はすべてフリーテキストで記録されており、データを蓄積しての振り返りが難しい状態でした。そこで、事業企画の福田くんに強力してもらい、フリーテキストを使わずに「いつ電話した」「誰と電話をした」「電話の結果断られたのかアポが取れたのか」などの項目の選択で電話内容の入力できるように変更。これにより、個々のセールス状況の可視化ができました。たとえば、アポイントが取れずに悩んでいるメンバーがいて、彼の架電データを見てみると、不在率が高いことがわかりました。そこで担当者の不在時にいつなら電話に出てもらえそうかの確認を徹底するようにアドバイスをしたんです。それによりアポイント取得率を大きく改善できました。
また、アプローチした管理会社のうち駐車場管理をしていない企業の割合が25%を超えたことがありました。そこで架電先のデータを確認すると、ある特定の地域が多いと判明したんです。そしてその地域をリストから除外しただけで、管理されていない駐車場の割合を15%まで下げることができ、全体の生産性向上につなげられました。このように、データを活かしてさまざまな改善を行えるようになってきています。
真のインサイドセールスを目指して
これからは、本当の意味でのインサイドセールスを目指したいです。言葉を選ばずに言うと、今の僕たちは、アポ取り屋さんです。それが必要なフェーズもありますが、本当のインサイドセールスとは、電話だけで受注できる存在のことだと思うんです。
まずはソリューションセールスが受注を決めやすいアポイントの提供を目指します。データを元に考えるためのオペレーションはひとまず整ったので、それを利用してインサイドセールスのアタック先の分析を行うことで、決まりやすいアポイントの共通項を特定していきたいです。そして確度の高いアポイントを提供していくことが目標です。
真のインサイドセールスを目指すことで、今一緒に働いてくれている業務委託や派遣の人たちのキャリアの選択肢も増やすことができると考えています。前述の通り、インサイドセールスはデータ分析が大事になるので、物事を俯瞰して構造的に捉え、そこから課題を特定していかに課題解決していくか模索することが求められる仕事です。そのPDCAサイクルを1ヶ月ごとに見ていくのは楽しくてやりがいがありますし、データの重要度が増す現代においてデータを見るスキルを身につけることは、キャリアを大きく広げることにもつながると思います。
ニーリーで働いたことでキャリアの選択肢を広げられた人をもっともっと増やしていきたいですね。
ニーリーはチャレンジングな環境と人柄が大きな魅力
ニーリーの魅力は事業と人。
事業については、伸び代しかないと感じています。月極駐車場のマーケットが3000万台あるのに対してシェアはまだまだなので、これから伸ばせる余地はかなり大きいです。サービスを伸ばして、業界の当たり前を新しく作れるチャンスがあるのは大きな魅力ではないでしょうか。業界の当たり前を作り変えていくことは、その業界が長年抱えてきた課題に挑むことと切っても切り離せません。まさに転職の時に求めていたことですが、業界にインパクトを与えるような、伸びていくサービス・会社を作っていくという経験はすごく面白くて貴重なものになると僕は思っています。
人で言うと、困ったときにいつでも相談できる、相談しやすいメンバーがたくさんいます。自分のチームの人だけでなく、別のチームでも快く対応してくれる暖かい人たちです。
ニーリーは、このようにチャレンジングな環境であるだけでなく、自分のような15年間同じ職場に勤めた人間のはじめての転職であっても、優しく受け入れてくれる人たちばかりの職場です。自分のようにはじめて転職をする人でも、興味があればぜひ挑戦していただきたいです!
株式会社ニーリー ビジネス本部 第一事業本部 インサイドセールスG マネージャー
大坪 将治 Masaharu Otsubo
愛知県名古屋市在住。営業職を軸に就職活動をし、新卒で人材派遣業界に入社。名古屋支社へ異動し、尊敬できる上司と出会いキャリア観が変わる。以降営業を10年、マネジメントを5年経験。子どもの誕生を機にニーリーに転職。現在は子どもの成長を近くで見つつ、名古屋からフルリモートでニーリーの成長にも貢献したいと思っている。