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ファイナンス面から見る「Park Direct(パークダイレクト)」の事業性 ~CFOの島本さんにインタビュー~

■プロフィール
執行役員CFO 島本 大地
有限責任あずさ監査法人にて、監査業務に従事し、大手上場企業からベンチャー企業まで幅広く担当。ドリームインキュベータでは、グループの海外事業におけるコーポレート責任者として管理部門を管掌、同社プライベートキャピタルグループにて、起業家向け資金調達・M&A等のファイナンスアドバイザリーを担当。2021年7月にニーリーにジョインし、ファイナンスと上場準備の体制作りを主導。

ー これまでのキャリアについて

新卒で監査法人のあずさに入社し、上場企業をメインに会計監査を6年ほどやっていました。その後、ドリームインキュベータに転職し、上場を目指すグループ会社のコーポレート責任者となり、会計を中心に管理業務全般を担当していましたが、道中で経験した事業統合・事業譲渡・MBOなどをきっかけに、起業家向けの資金調達・M&Aなどを支援する部署に異動しました。資金調達やM&Aの実務を担当し、スタートアップやVCの方々と接点を持つ機会が増え、次第にアドバイザーの立場ではなく、事業をハンズオンで関与できる環境で仕事がしたいと思うようになり、21年の7月にニーリーに転職しました。

ー ニーリーへジョインを決めた理由

入社する決め手となったのは、経営陣との相性と、駐車場のその先を創るという事業に可能性を感じたことです。入社を決めるまでに、代表の佐藤をはじめ経営陣とは何度も面談やディスカッションを重ねました。私もディスカッションが好きということもあり、面談を通して「この経営メンバーとなら物事の本質や、より良いアイデアを突き詰める仕事ができる」と思えましたね。また、直接話す中で、経営陣の誠実さ・フラットさ・いい意味での人間臭さを感じ、一緒に仕事できるイメージが持てたことが大きかったこと、またファイナンス面に関しても「自分が貢献できること」のイメージがクリアにできたので、ジョインしようと決意しました。

ニーリーのお話しをいただいた当時は、モビリティ業界ではEVが主流となるかどうかの大きな過渡期でした。昨年12月にトヨタさんのバッテリーEV戦略発表会がありましたが、それまでは、「国際的な潮流はEVであるものの、国内では、水素・燃料電池車、ハイブリッド車などの選択肢もあり、どれを推進していくのか」という論争が起きていたタイミングでもありました。そのような不透明な状況下でも、ニーリーは今後来るであろうEVの世界をイメージして動いていたと思います。私個人としても、EVの世界が到来すれば、駐車場のその先のビジネス展開はおもしろいことになると感じていましたし、今しかトライできないことなんじゃないかなとワクワクしていたことを覚えています。

ー 入社して感じるニーリーの強みと今後の課題

「開発力」「企画力」「営業力」が強みと考えています。経営メンバーにエンジニア出身者が多いこともあり、ビジネスの全体感が見えた中での開発の進め方・打ち手の確からしさや開発スキルは間違いなく高いものがあります。企画力では、弊社祖業のインキュベーション事業で大手企業様の新規事業支援に数多く手掛けてきたノウハウが事業にも活かされていると感じています。営業力は、例えばPark Direct事業では、横の繋がりが強い業界特性を反映して、オフラインコミュニティーで信頼関係を築き、地道なサービスの認知度向上を行い、最近では他の企業様をご紹介いただくことが増えてきています。

それらを下支えするカルチャー観点からも強みが3つあり、まずは「やりきる力」です。個々人が、今やるべきことにコミットしているところが強みですね。まさに「今、いいものを作る」というコーポレートバリューにも表れており、ディテールへのこだわり、目標へのコミットを通じて、より”いいもの”を作っていける組織と感じています。

2つ目は「フラットな組織」であることです。立場にかかわらず、正しい一次情報を持つ人の意見を尊重して意思決定に活かしています。また、普段のコミュニケーションからも「自分の領域はここまで」と線引きするのではなく、部署を超えて、相手の状況を理解しサポートし合う”問い、Giveから始める”という姿勢もニーリーを表す特徴だと思います。

3つ目は「戦略を理解して組織の体制を変容できる」ことです。会社としての目標に対して、組織やミッションを変えられる体制ができており、一人ひとりの理解度や習熟度、実際の行動に移す力は今まで見てきた会社のなかでもトップクラスです。

一方で、急速な成長に対応できるオペレーションの構築と、メンバーを支えるミドルマネジメント層の拡充、カルチャー浸透が今後の課題ですね。メンバーの活躍もあり、売上や決済ボリュームが増加しており、その成長スピードについていけるオペレーション構築については改善の余地があると考えています。

また、増員の過程でカルチャーが希薄化しやすくなるため、採用時や入社以降のオンボーディング、全社会議で「ニーリーが大事にしていること」をしっかり打ち出していくことが大事になりますし、またメンバーを支えるミドルマネジメントの役割は重要だと感じています。

ー ファイナンス面からみるPark Directの事業性


Park Direct事業は、チャーン(解約)が低いことと、TAM(獲得可能な最大市場規模)の大きさが特徴です。Park Directは、管理会社様の業務を9割以上削減できるサービスで、利用コストも安価のため、多くの管理会社様に非常にご好評頂いています。また、SaaSの業界ではオンライン上で完結するサービスも多いですが、Park Directの場合はリアルの場所も抑えて、企業オペレーションに入り込むため、他社SaaSサービスと比較してもチャーンレートは低い水準にあります。TAMの大きさを見ても、月極駐車場は日本全国で3,000万台以上といわれており、賃料5,000円/月としても、その市場から生み出されるキャッシュフローは、かなり大きな金額になります。

さらに、駐車場の契約は2〜3年が一般的で、利用者の入れ替わりはあるものの、Park Directには空待ち予約機能もあるため、需要が高い区画はリードタイムなく、すぐに契約が決まるのも特徴です。つまり、売上の先読みがしやすい点もメリットといえます。

一方で、以前VCの方ともお話しさせていただきましたが、ビジネスモデルが一般的なSaaSのメトリクスの枠に収まりきらないところは難しい点になりますね。

今後もPark Directのビジネスモデルと事業の可能性をご理解いただけるように、しっかり訴求していきたいと思います。

ー 大型の資金調達を達成した時を振り返って

短期間で調達を完了させることをミッションとしていたので、QA対応・ヒアリングなど、対応に苦労したことを覚えています。当時は法務担当もいなかったため、投資家との契約交渉はもちろん、契約書関連のレビューや総会関連手続きも担当しました。今回の資金調達を通じて、改めて自社の強みや課題、今後の改善点を客観視できたのはよかったと思っています。何より、今後の事業成長を支える心強いサポーターの方々とも出会えたことは非常に大きかったと思います。

ー ニーリーで働く醍醐味

Park Direct事業とインキュベーション事業の複数事業を展開しているところがポイントだと思います。インキュベーション事業では、大手企業からの受託開発や新規事業を作るといった、Park Direct事業だけでは実現しづらい「新しい事業の種を作る」経験ができるところですね。

Park Direct事業では、T2D3を超える事業成長下で自分自身ひいてはチーム・組織をどうやって成長させていくかに挑戦できる、いいタイミングだと思います。さらに、Park Direct事業を取り巻く事業環境は、ガソリン車からEV車への変革等、100年に1度の大きな転換期を迎えています。そのような大きな変化が起きている現場を体感できるのは、今後の人生の中でも中々ないのではと思いますね。

他方、ニーリーの経理やコーポレート部門は、ビジネスのアクセラレーターとして複数事業を支える組織のハブとなってメンバーを支えていくことが面白みとなります。現在、監査法人も決まり、上場準備など新たなプロジェクトが多方面で進んでいますが、正直取り組むべき課題はたくさんあるので、とにかく持って走るだけ、という感じです。笑

ー これから一緒になる人へ一言お願いします

上期のキックオフ時に「これからのニーリーは、めちゃくちゃおもしろいことになりそうだね」と、他のメンバーと話していたことがあります。理由は2つあり、まずは事業成長がT2D3を地で行くような会社であること。言うは易しですが、世の中にないサービスを創りながら、これらの実現可能性が高いスタートアップは早々いないのが現実です。

もうひとつは、駐車場のその先を創っていくビジネスが、これからの社会になくてはならないインフラになるイメージが明確であることです。このようなチャレンジングな事業成長とモビリティ業界の転換点を感じられる当社に興味をもっていただける方々と一緒にお仕事できることを楽しみにしています!

ニーリーでは、事業拡大に伴う組織強化のため、多様な職種で⼈材を募集しております。詳しくは、採用特設サイトをご覧ください。
採用特設サイト:https://jobs.nealle.com/


また、少しでもご興味を持っていただいけたら、オープンポジションでのカジュアル面談も実施中です!
カジュアル面談:https://herp.careers/v1/nealle/JkzIqJzRvbSS

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